既存の診療所の一階部分を改築(私は平成11年7月から父亡き後診療して来ました)したのが平成11年10月でした。この頃は今まで父が診察していた患者さんになんとか不具合のないようにとそればかり思っていました。
その後、通常の診察に加えて食道胃内視鏡検査や腹部超音波検査を少しずつではありますが、今までの経験を生かし行いました。早期胃がんや胆石が見つかれば信頼できるいい病院に早く送って診てもらおうと努力しました。子どもさんがひきつけを起こせば救急車に一緒に乗って病院に行きました。その間、長い間待っておられた患者さんのことは忘れられません。しかし、患者さんの待合いの順番を間違ったり、疲れた患者さんに気づかずにいろんなことで不愉快な思いをさせてしまったこともありました。いいこともあったし悪いこともあったこの7年間でした。
3 周年で作った記念品の健康保険証のケースもまだ持ってくださるのも嬉しい限りです。
患者さんが一ノ名医院に来られてホッとした、良くなったとか言う声もあればあまり症状が芳しくならなかったり、待合いが狭いとか設備の問題でご迷惑をかけたこともしばしばありました。また職員が不具合を起こすことによって不快感を与えてはいけないとISO9001といってどんなときでも同じサービスが受けられるように職員教育も試み外部からのチェック機構も行うこととしました。しかし、やっぱり来られた患者さんが気持ちよく帰ってもらうためにはまず病状が早く良くなることが一番で、これは私がもっともっと努力することと思っています。
しかし、それ以外にはやっぱり待合室でくつろげる場所の提供も大切な役割りを担っていると考えました。そこで当初はまだまだ先に建て替えをと思っていたのですが、新築に踏み切ることにしました。思い出がいっぱいつまった診療所でしたが、あえて父から数えて35年間、私が来てからの7年間、働かせてもらったこの建物にピリオドを打つこととしました。